ALL HAT 減災だんじりプロジェクト レポート vol.1

「HAT神戸」は新しい街のため、伝統的なお祭りがありません。この街にお祭り文化を育もうと近年始まった「HAT減災サマーフェス」では、今年、新たな取り組みとして、この「減災だんじり」のプロジェクトを始動しました。

神戸はもとより関西に広くある「だんじり」のお祭が、HAT神戸にもあったらいいのに・・・ないなら自分たちで作ってみたらどうだろ?・・・と、かがえたのが、このプロジェクトのきっかけです。作ると言っても、本物のだんじりは、宮大工さんが時間をかけて作る躯体に、立派な木彫や刺繍などの工芸装飾が施される豪華なものです。これを真似ることは気楽にはできません。そこで、発想を転換し、まず最初は、HAT神戸の子ども達が参加してみんなで作れるような工作系の「なんちゃってだんじり」でもいいのでは?そんなのでもいいからともかく作ってみよう、と思い立ちました。

その代わり、ただの工作ではなく、そこに減災グッズのアイディアを込めることで、減災まちづくりを進めるHAT神戸らしさを出せるのではないか?とも考え、そうした要素を盛り込むことも大切にしました。

躯体は、非常時の物資輸送などに役立つ「組立式リヤカー」を用いています。そこに木工で組んだ棚に、参加者が思い思いの絵柄を切り絵したペットボトルを並べて設置し埋めていきます。この切り絵の素材は、「反射シール」となっていて、暗闇で光を返します。また躯体の内側から光るLEDライトにより、ペットボトルは「ランタン」的に輝きます。このライトはだんじりの屋根に設置する「ソーラー充電」によって灯されます。

・・・こうして、闇夜に光る「減災だんじり」が誕生する予定です。(色々な素材で試行錯誤、微調整を繰り返しながら、徐々に性能をアップしていくことも大切にしたいと思います。)

去る7/20、このだんじりプロジェクトの第1回ワークショップを行いました。参加者は、だんじりというお祭り、また私たちの街HAT神戸について学んだ後に、減災だんじりのボディを飾るペットボトルパーツの工作を楽しみました。思い思いの柄で飾られた楽しいだんじりができそうな予感です!

次回、8/22の第2回ワークショップでは、まだ空きのある箇所に設置するペットボトルパーツを作ったり、お披露目の日の準備として、鳴り物についても考えたり、練習しようと思います。

そして、来たる8/24、今年の「HAT減災サマーフェス」で、現段階としてひとまず仕上がっただんじり「初号機」を、地域の皆さんにお披露目したいと思っています。 みなさん、ぜひ、どんなだんじりが出来上がるのか、見に来てくださいね!

この「ALL HAT 減災だんじり」は、その後は、HAT神戸地域のお祭りやイベントなど、その時々の要請にお応えして出動し、何度も繰り返し活用し、その度にメンテナンスしたり、バージョンアップしていければ良いな、と思っています。近い将来、地域の皆さんからお声がけいただける機会が来ることを楽しみにしています。

また、そのためには、このだんじり活動に一緒に取り組んでいただく仲間が必要です。今回ワークショップに参加してくれたお子さんやご家族のみなさん、またはこれから参加してくださるみなさんも、ぜひこのだんじりプロジェクトをリードするメンバーとなっていただき、盛り上げていただければ幸いです。

ALL HAT 減災だんじりプロジェクト 事務局
(人と防災未来センター 企画ディレクター:平林)

素材協力:日東エルマテリアル株式会社

基礎制作1
基礎写真2
制作途中
プログラムシーン1
プログラムシーン2
蓄光テープ
みんなで制作1
みんなで制作2
みんなで制作3
みんなで制作4
みんなで制作5
みんなで制作6